●アジアのワンピース●
日本の着物のほか、中国のチャイナドレス、ベトナムのアオザイなど、アジアでは、多くの国の民族衣装がワンピース状です。アジアのワンピースの特徴として見られるのが、素材に麻や綿を使用することによって得られる風合いと肌触りです。また、草木染めによる渋い配色、染色や細やかな刺繍による柄のデザインなども、アジア独特の雰囲気を演出しています。用いられるカラーは多彩ですが、鮮やかなものは少なく、落ち着いた印象を持っています。デザインは、チャイナドレスのように体のラインを強調するものもありますが、ゆったりとしたシルエットで、動きやすさを重視したものが多く見られます。
●ヨーロッパのワンピース●
ヨーロッパでも民族衣装として、ワンピース状の服が取り入れられている国はあります。しかし全体的に、ブラウスとスカート、もしくはブラウスとジャンパースカートといった二部式のスタイルが多いようです。
ヨーロッパのワンピースは、アジアのようなシンプルな形状ではなく、ウエストの部分で切り返しがついた、体形型といわれる体のラインにあったデザインです。体形型はより動きやすさを重視した形で、作業着としても非常に適しています。
また、ヨーロッパのワンピースといって思い出されるのが、中世貴族の女性が着ていたドレスです。最高級の生地、美しくあしらわれたレース、デザイン、どれをとってもワンピースの最高峰のものです。いかに女性を美しく見せるかを探究されたワンピースドレスは、女性たちの永遠の憧れとなっています。
●アフリカのワンピース●
アフリカ大陸では、ワンピース型の民族衣装が多くあります。そのほとんどが貫頭衣です。貫頭衣とは、長い布の真ん中に穴を開けて頭からかぶるタイプの服を指します。貫頭衣は非常にシンプルな服で、衣服の原点といってもいいでしょう。
アフリカのワンピースの特徴のひとつは、過ごしやすさがもっとも重要視されている点です。気温や強い太陽の光など過酷な環境のなかで、いかにして衣服で体を守るかを、自然と考えていたのかもしれません。形状としては、ゆったりとしており、肌の露出も多くありません。肌の露出が多いと、太陽の光を浴びて、逆に体を疲れさせてしまうために、できるだけ露出は控えるデザインとなっているのでしょう。生地はアフリカで採れる天然素材が主で、風通しが良いものが使われています。
また、生地にさまざまな絵が描かれているのも特徴のひとつです。無地の服は少なく、何かしらのメッセージが込められた柄が目を楽しませてくれます。